Igniteハイライト: AOAI with PaaS

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November 29, 23

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Azure Tech Day ~November 2023 Edition~登壇資料

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関連スライド

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Ignite ハイライト: AOAI with PaaS 株式会社エーピーコミュニケーションズ ACS事業部 吉川 俊甫

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自己紹介 吉川 俊甫 Shunsuke Yoshikawa • 株式会社エーピーコミュニケーションズ (APC) 所属 • 2023 Microsoft MVP (Microsoft Azure) • コミュニティ活動 • • MICUG クラウドネイティブ/内製開発分科会 オーガナイザー Platform Engineering Meetup 運営メンバー

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会社概要 業界にとっての新しいSIのモデルNeoSIer エーピーコミュニケーションズ(APC)は、お客様のことを真剣に考えられるエンジニアを育成し、熱狂で きるキャリアパスを創出し、パフォーマンスを最大化できる環境を創り、従来の慣例に捉われずに工夫と挑 戦を行い続けるNeoSIer(ネオエスアイヤー)です。 SIのDX化 Engineer driven(エンジニア文化の育成) 攻めのDX/AI内製化・Microsoft Azure 会社名 : 株式会社エーピーコミュニケーションズ URL : http://www.ap-com.co.jp/ 社員数 : 430名(2023年1月現在) Azure有資格者100名以上 × ・NeoSIerを掲げ、DX時代に必要なSIモデル変革に挑戦。 DockerEnterpriseを買収したMirantisとのJVを設立。 攻めのDX/AIの内製化、自社事業のDX化、ネットワーク自動化、 SASE(ゼロトラスト)サービス、自社プロダクトの世界拡販、プライム化など。 ・Microsoft様DevOps Specialization、SolutionPartner(3カテゴリ)。 ・コミュニティ登壇・blog・技術イベント・エンジニアメンター制度など、 エンジニア中心の組織文化を構築。 ・社内大学制度APアカデミーなども生かし、Azureエンジニアを育成。

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Microsoft Ignite 2023 2023-11-16 ~ 18(日本時間) に開催された Microsoftの年次カンファレンス Microsoft Ignite 2023: AI 変革と変化を推進するテクノロジー

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Azure OpenAI Serviceに関する話題が多い…しかし AOAIを活用した業務システムをAzure上に展開する際、 PaaS の利用は欠かせない 画像引用元: Microsoft Tech Community Blog – Demystifying Azure OpenAI Networking for Secure Chatbot Deployment

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本セッションの内容 Microsoft Ignite 2023の発表内容から、AIに関するアップデートや Azureでアプリケーションをホストする際に利用する PaaS/SaaS の アップデート情報をピックアップしてお届けします GA Preview Upcoming 一般提供 プレビュー提供(サポートなし) 今後提供予定

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AI

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Azure OpenAI Service に新モデル登場 Preview 2023-11-7(日本時間)に開催されたOpenAI DevDayで発表された GPT-4 Turbo がAzure OpenAI Serviceにも登場。 • より新しい情報(2023年4月までの情報でトレーニング) • より大きな入力トークン数(128,000トークンまで) • より安価(入力: $0.01/1,000トークン, 出力$0.03/1,000トークン) また、JSON Mode(応答をJSON形式に強制する)の登場により、 アプリケーションへの組み込みがより容易になった。 JSON Modeは同時に発表された GPT3.5 Turbo(1106) でも利用可能。

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JSON Mode とは JSON Mode未使用時 【入力プロンプト】 JSON形式を 文字で指定 JSON Mode使用時 【入力プロンプト】 response_format で json_object を指定 messages=[ {"role": "system", "content": "あなたはJSON形式で応答を返すアシスタントです"}, {"role": "user", "content": "2020年のプロ野球 日本シリーズの優勝チームを教えてください"} ] response_format={ "type": "json_obje ct" }, messages=[ {"role": "system", "content": "あなたはJSON形式で応答を返すアシスタントです"}, {"role": "user", "content": "2020年のプロ野球 日本シリーズの優勝チームを教えてください"} ] 【出力結果】 【出力結果】 ```json { "year": 2020, "event": "プロ野球 日本シリーズ", "champion": "福岡ソフトバンクホークス" } ``` { JSON以外の文字列が 出力されてしまう "year": 2020, "event": "プロ野球 日本シリーズ", "champion": "福岡ソフトバンクホークス" } JSON形式の 出力が得られる

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Azure OpenAI モデル別価格比較 太字が今回追加された新モデル。 GPT-3.5 Turbo, GPT-4 Turboともに 従来モデルより 安価な価格設定 となっている。 モデル 最大トークン数 Prompt(入力) 価格 Completion(出力) 価格 gpt-35-turbo 4,096 $0.0015 / 1,000トークン $0.002 / 1,000トークン gpt-35-turbo-16k 16,384 $0.003 / 1,000トークン $0.004 / 1,000トークン gpt-35-turbo (1106) 16,384 $0.001 / 1,000トークン $0.002 / 1,000トークン gpt-4 8,192 $0.03 / 1,000トークン $0.06 / 1,000トークン gpt-4-32k 32,768 $0.06 / 1,000トークン $0.12 / 1,000トークン 128,000 $0.01 / 1,000トークン $0.03 / 1,000トークン GPT-4 Turbo (gpt-4 1106-preview)

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マルチモーダル対応 Upcoming 同じくOpenAI DevDayで発表された GPT-4 Turbo with Vision への対応も発表。 文字データだけでなく画像をAOAIへの入力として扱えるようになる。 また、Azure内の別サービス Azure AI Vision Video Retrieval との統合により、 動画データを扱うことも可能となると発表。 GPT-4Vは年内にパブリックプレビュー開始予定。

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画像と音声の生成 Preview 画像生成用モデルとして DALL-E 3 のパブリックプレビューが開始。 現時点ではスウェーデン中央リージョンのみ対応。 Azure AI Speech の Personal Voice による 自分の音声をベースにしたテキスト読み上げ機能が登場予定。 最短60秒の学習サンプルから音声モデルを作成し、 AI Speechが対応する100か国以上の言語で利用可能となる。 12月より一部リージョンでパブリックプレビュー開始予定。

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Azure OpenAI 新機能の活用例 書籍の本文を 全量連携して要約 要約した文章から イメージ画像を生成 GPT-4 Turbo ネットショップへ 欲しい商品のイメージ画像を アップロード、 画像からコンテキストを抽出 自社の取り扱い商品から イメージに近いものを検索 GPT-4 Turbo with Vison 表紙やポスターなど 宣伝素材として活用 DALL-E 3 ユーザーの希望に近い 商品をレコメンド

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Azure AI Studio Preview Azure上でのAIサービスの操作を一元的に行えるポータル Azure AI Studio がプレビュー公開 • モデルのデプロイ • OpenAIに限らず、Meta社のLlama、NVIDIA社のNemotronなどにも対応 • プロンプトフローの使用 • ファインチューニング • RAGの構成 • LLM以外のAzure AIサービスの利用 が一つのポータルから操作できる。 https://ai.azure.com/ にて公開中。

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Azure AI Studio – モデルカタログ Azure OpenAIだけでなくOSSのモデルを含め カタログから好きなモデルを選んでデプロイ可能 Preview

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Azure AI Studio – モデルカタログ Preview モデルの説明や利用方法の解説を閲覧できる。 一部のモデルでは、デプロイ前にサンプル環境上でテストも可能

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Azure AI Studio - プロンプトフロー LLMとPythonコードでの処理フローを 画面上でビジュアル化された状態で定義・編集ができる Preview

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Data

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Azure AI Search Azure Cognitive Search と呼ばれていた検索サービスが Azure AI Search と名称変更された。 同時にプレビュー中だった以下2機能がGA • ベクトル検索 • セマンティック ランク付け Azure OpenAI Serviceと組み合わせて RAG を構成する際に よく利用される機能である。 GA

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Azure AI Search GA RAG: データを検索するシステムを追加することでLLMを拡張する。 ドキュメントなどのデータをあらかじめ ベクトル化 して格納、 ユーザーからの入力ベクトルと近いデータを返す。 画像引用元: Azure AI Search での取得拡張生成 (RAG)

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Cosmos DB for MongoDB 仮想コア GA Cosmos DBのMongoDB APIに新たに 仮想コア ベースが追加された。 従来のRU(要求ユニット)数によって性能を決める方式ではなく、 CPU仮想コア数によって性能を決めるデプロイ方式を取る。 従来のRUベースとの大きな機能差異として、 仮想コアベースでは ベクトル検索 をサポートする。 つまり、RAG用のデータベースとして使用可能。

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Azure Database for PostgreSQL extension for Azure AI Preview Azure Database for PostgreSQLとAzure AI Serviceを 直接連携させる拡張機能がプレビュー開始。 Azure OpenAI / Azure AI Languageとの統合で、以下機能が利用可能。 • テキストのベクトル化 • AI Languageの以下機能を利用可能 • • • • • • • テキスト要約 感情分析 言語検出 キーフレーズ抽出 エンティティ リンク 固有表現認識 個人特定情報の検出

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Azure Database for PostgreSQL extension for Azure AI 通常の形式 ①AI Serviceでデータ を処理し結果を取得 Preview extension for Azure AI ①DBへクエリを実行 ②DBがAI Serviceと連携し、 処理結果を受け取り保存する ②結果をDBへ保存

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Microsoft Fabric GA 以下サービスの機能を統合した、企業内データプラットフォーム。 • PowerBI • Data Factory • Synapse Analytics 企業内のデータを OneLake に統合し、 分析・可視化するまでを1か所で操作可能。 今後、Copilot in Microsoft Fabric のプレビューが開始予定。 自然言語で各種操作ができるようになる。

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Application

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Kubernetes AI Toolchain Operator (KAITO) Azure Kubernetes Service(AKS)上に OSSのLLMを簡単にデプロイするための拡張機能。 モデルのデプロイに合わせ、GPUノードを動的に追加可能。 Falcon と Llama2 の2種類のLLMに対応している。 画像引用元: https://github.com/Azure/kaito/ Preview

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Azure Container Apps の GPU対応 フルマネージドなKubernetesベースのサービスである Azure Container Apps で GPU対応 がプレビュー開始。 NVIDIA A100 を搭載したマシンタイプが選択可能で、 機械学習やLLMのワークロードに活用できる。 現状では一部のリージョンのみ対応、 かつサポートリクエストでの承認を経て利用可能となる。 Preview

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Azure Container Apps ベクトルDBアドオン Preview OSS製品を簡易的にデプロイ可能なContainer Appsのアドオン機能に、 以下3種類の ベクトルDB の対応が追加された。 • Milvus • Qdrant • Weaviate Azure Container Appsのアドオン機能は非運用環境向けの設計で、 本番環境で使うことは非推奨であることに注意。

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App Service / Functions のアップデート GA/Preview App Service / Functions で .NET 8 対応がGA。 Ignite前日に開催された .NET Conf で .NET 8自体のGAが発表され、 それに合わせる形でAzure上での対応もGAされた。 Node.js 20 / Python 3.12 の対応も開始。 今後の対応予定として PHP 8.3 / Java 21 対応の予告あり。 App Serviceのバックグラウンドジョブ実行機能のWebJobs機能が Linux / Windows Container 環境にも提供される。 2024年初頭 パブリックプレビュー開始予定。

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Functions Flex Consumption Preview 実行した分だけ課金される従量課金プランの新しいモデル。 現在の従量課金プランでは対応していない 仮想ネットワークとの統合 への対応や、 スループット/スケーリング機能の向上、 長時間の実行のサポート といったメリットが挙げられている。 アーリーアクセスの形態でプレビュー開始。 プレビュー利用したい場合は以下フォームから申請が必要。 https://aka.ms/flexconsumption/signup

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Development

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GitHub Copilot Chat まもなくGA 自然言語でCopilotに問い合わせ、 コード記述の提案や既存コードの要約といったタスクを実行できる。 GitHub Copilotの機能として提供されるため、 既にGitHub Copilotを利用している方は 追加費用なし で利用可能。 12月にGA予定。

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GitHub Copilot Enterprise Upcoming 企業内のリポジトリ内のコード/ドキュメントから学習し より組織にマッチした内容を提案する ファインチューニング に対応。 2024年2月より提供開始予定。 画像引用元: Universe 2023: Copilot が GitHub を AI 搭載の開発者プラットフォームに変換

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GitHub Copilot Workspace Upcoming Issueの内容から、Copilotが現状のコード分析と改善案の立案を行い、 修正までを自動的に実行可能。 これまでのAI活用開発をさらに先に推し進める、新たな開発スタイル。 画像引用元: Universe 2023: Copilot が GitHub を AI 搭載の開発者プラットフォームに変換

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Microsoft Copilot for Azure Preview Azure用のCopilot がついに登場! 画像引用元: Simplify IT management with Microsoft Copilot for Azure – save time and get answers fast

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Microsoft Copilot for Azure Preview Azureに関することを補助するCopilotがポータルに統合される。 • • • • 設計 … 必要なサービスの作成・構成の支援 操作 … コマンドやKustoクエリの作成 トラブルシュート … ドキュメントや既存ツールからの洞察 最適化 … コスト分析と予測、最適化への推奨事項の提案 現在招待制のプレビュー段階。 利用したい場合は以下から申請の必要あり。 https://aka.ms/MSCopilotforAzurePreviewRequest

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弊社でのAOAI × PaaS構成事例

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モダナイズアセスメントサービス アーキテクチャ

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AOAI会議分析・支援サービス アーキテクチャ 会議を録画するだけで、議事作成・分析を通し、アジャイル開発でのサービスのLTV最大化を実現します 会議のレコーディング 動画ファイルをアップロード Azure Container Apps AOAIの処理結果を保存 動画から音声を分離し AOAIへ連携 Blob Storage Azure Functions Azure OpenAI Service 文字起こしと 会話内容の解析

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PaaS活用のメリット サーバーの管理や設定といった ビジネスにおいて本質的でないタスクを極小化し、 ビジネスロジックの実装に集中できる。 AIのような新しい要素を用いたサービス開発を素早く行うには、 PaaSの活用が必須 である。

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お知らせ

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Microsoft Ignite Japan 2023年12月13日(水) 大阪会場 と Teams Live配信 のハイブリッド開催 申し込みサイトは https://aka.ms/ignitejapan.top

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弊社ブログのご紹介 https://techblog.ap-com.co.jp/ 「APC 技術ブログ」で検索!

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ぜひ X(Twitter) もフォローしてください! @apc_tweet

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