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April 07, 26
スライド概要
この資料では、研究管理用リポジトリを整備する手順を、実際のプロンプトと作業内容に沿って整
理する。
研究活動では、メモ、実験結果、コード、発表資料、進捗報告、卒業論文の原稿が分散しやすい。
そこで、研究用フォルダを Git 管理下に置き、あとから進捗報告や卒業論文を作れるように、作業ロ
グと成果物を一貫して残す。
今回の整備では、以下を目的としてリポジトリを構成した。
• 研究用フォルダを Git 管理下にする。
• エージェントとのやり取りやコミット運用のルールを明文化する。
• 研究メモ、レポート、発表資料、実験結果、コードを整理するディレクトリ構成を作る。
• 研究プロポーザルと進捗報告のテンプレートを用意する。
• 初回研究面談用の進捗報告書を作る。
• 最終論文と提出用進捗報告を LaTeX で作成できる環境を整える。
• 図を TikZ で作成できるようにする。
■ドローンやロボットを自作することを通じて制御や関連技術の生涯勉強情報を提供■工学博士■防大航空宇宙→筑波大博士■陸自→対戦車誘導弾等の装備品開発→高専教員→大学教員■ロボットランサー優勝→マイクロマウスニューテクノロジー賞受賞■指導者としてつくばチャレンジバンナム賞→飛行ロボコンマルチコプタ部門1位等々■北海道函館出身
研究用リポジトリ作成の流れ 伊藤恒平 2026 年 4 月 7 日 目次 1 目的 2 2 全体の流れ 2 3 プロンプトと実施内容の流れ 3 3.1 Git 管理の開始 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 3.2 エージェントとのやり取り方針の明文化 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 3.3 コミット規定の作成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 3 3.4 研究管理フォルダとしての位置づけ . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 3.5 ディレクトリ構成の作成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 4 3.6 研究進捗報告フォーマットの作成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 5 3.7 研究プロポーザルの作成 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 6 3.8 初回研究面談用の進捗報告書 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7 3.9 LaTeX 開発環境と PDF 出力 . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . . 7 4 完成した構成 8 5 研究用リポジトリ作成手順 9 6 この方法で重視すること 9 7 主要コミット 10 1
1 目的 この資料では、研究管理用リポジトリを整備する手順を、実際のプロンプトと作業内容に沿って整 理する。 研究活動では、メモ、実験結果、コード、発表資料、進捗報告、卒業論文の原稿が分散しやすい。 そこで、研究用フォルダを Git 管理下に置き、あとから進捗報告や卒業論文を作れるように、作業ロ グと成果物を一貫して残す。 今回の整備では、以下を目的としてリポジトリを構成した。 • 研究用フォルダを Git 管理下にする。 • エージェントとのやり取りやコミット運用のルールを明文化する。 • 研究メモ、レポート、発表資料、実験結果、コードを整理するディレクトリ構成を作る。 • 研究プロポーザルと進捗報告のテンプレートを用意する。 • 初回研究面談用の進捗報告書を作る。 • 最終論文と提出用進捗報告を LaTeX で作成できる環境を整える。 • 図を TikZ で作成できるようにする。 2 全体の流れ 本セッションでは、まず研究フォルダを Git 管理下に置き、次に運用ルールを文書化した。その 後、研究成果物を保存するためのディレクトリ構成を作り、研究プロポーザル、進捗報告、LaTeX に よる提出物作成の順に整備した。 Git 管理開始 運用ルール作成 研究用ディレクトリ テンプレート作成 プロポーザル・報告 LaTeX PDF 出力 図1 研究用リポジトリ整備の流れ 2
3 プロンプトと実施内容の流れ 3.1 Git 管理の開始 入力したプロンプト: このフォルダを Git 管理下にして 実施内容: • git init を実行し、対象フォルダを Git リポジトリにした。 • git status --short で作業ツリーの状態を確認した。 ポイント: • 研究開始時点で Git 管理を始めると、あとから研究の判断や変更履歴を追いやすくなる。 3.2 エージェントとのやり取り方針の明文化 入力したプロンプト: 今後のやり取りは日本語で行うように明記して 実施内容: • AGENTS.md を追加し、今後のユーザーとのやり取りは日本語で行うことを明記した。 続くプロンプト: ファイルの更新やビルドが通ったら必ずそれまでの作業内容を分析し、次にするべきことをコ ミットしよう。これも明記して 実施内容: • AGENTS.md に、ファイル更新やビルド成功後は作業内容を分析し、次にするべきことをコミッ トする方針を追記した。 • その変更をコミットした。 ポイント: • AI エージェントと研究作業を進める場合、会話言語やコミット方針をファイルとして残すと、 次回以降も同じ運用を継続しやすい。 3.3 コミット規定の作成 入力したプロンプト: 3
コミットはこれからのプロジェクトを進めていくための重要な手掛かりです。コミットに書く 内容に関してのルールを作りたいです案を示して 実施内容: • コミットは作業単位ごとに分けることを提案した。 • コミット本文に、理由、変更内容、確認内容、次にすることを残す形式を提案した。 続くプロンプト: コミット規定を作り AGENT.md が参照するようにしたらどうでしょう 実施内容: • COMMIT_RULES.md を追加した。 • AGENTS.md から COMMIT_RULES.md を参照するようにした。 • コミット前に git status --short と git diff --cached を確認するルールを明記した。 ポイント: • コミットを単なる履歴ではなく、研究の次の判断材料として使う。 •「なぜ」「何を」「どう確認したか」「次に何をするか」を残すと、進捗報告にも再利用しやすい。 3.4 研究管理フォルダとしての位置づけ 入力したプロンプト: このフォルダは研究管理フォルダです。研究のメモ、レポート、発表資料、実験結果、コード を管理したいです。また、ここに残されたログやドキュメント、コードに基づいて進捗報告を 作成し提出します 実施内容: • RESEARCH_WORKFLOW.md を追加した。 • 管理対象として、研究メモ、レポート、発表資料、実験結果、コード、作業ログ、進捗報告に使 う根拠資料を定義した。 • AGENTS.md から RESEARCH_WORKFLOW.md を参照するようにした。 ポイント: • 研究リポジトリでは、あとで報告を書くために、作業の目的、判断、結果、次にすることを残す。 • 実験結果や分析結果は、再確認できる形で保存する。 3.5 ディレクトリ構成の作成 入力したプロンプト: 4
このフォルダ内に適切にフォルダ階層を作りたい。提案して 行った提案: notes/ reports/ presentations/ experiments/ code/ data/ references/ logs/ 続くプロンプト: はいそうしましょう。ディレクトリを作って 実施内容: • 各ディレクトリを作成した。 • 空ディレクトリではなく、それぞれに README.md を置いて役割を明記した。 • トップレベルの README.md に全体構成をまとめた。 ポイント: • 空ディレクトリを作るだけでなく、各フォルダに「何を置くか」を書くと、運用がぶれにくい。 3.6 研究進捗報告フォーマットの作成 入力したプロンプト: 研究進捗報告のフォーマットを考えたい。案を示して 行った提案: • 基本情報 • 概要 • 実施したこと • 分かったこと • 根拠 • 実験・分析結果 • 未解決事項・課題 • 次にすること • 指導・相談したいこと • コミット履歴メモ 5
続くプロンプト: では最初の案を採用します。フォーマットとして残して 実施内容: • reports/progress_report_template.md を追加した。 • reports/README.md からテンプレートを参照するようにした。 ポイント: • 進捗報告には「実施内容」だけでなく「根拠」「未解決事項」「次にすること」を含める。 • コミット履歴も報告材料として使う。 3.7 研究プロポーザルの作成 入力したプロンプト: 研究プロポーザルを作りたい 実施内容: • proposals/ ディレクトリを追加した。 • proposals/research_proposal_template.md を追加した。 • README.md と RESEARCH_WORKFLOW.md に研究プロポーザルを管理対象として追記した。 続くプロンプト: 実際のプロポーザルを作る手助けをしてください。項目について質問してください 実施内容: • 研究テーマ、対象、背景、目的、提出先、分量、利用可能な機材、期限を質問した。 • 回答をもとに、proposals/disaster_response_robot_proposal.md を作成した。 プロンプトから得た主な情報: • 研究テーマ: 災害現場での被災者探索ロボットの開発 • 対象: 瓦礫の中を自由に動ける機構の開発 • 背景: できるだけ早く被災者を見つけることは人命救助に必要 • 方法: 実験で検証したい • 用途: 卒業論文 • 分量: A4 30 ページ以上 • 機材: 研究室の機材や材料 • 期限: 当初の試作完成は 2026 年 9 月末 その後の追加情報: 6
• 作成者: 伊藤恒平 • 複数の移動機構を比較したい • 被災者探索用センサを搭載したいが、波長は未定 • 3D プリンタ、Arduino、Raspberry Pi、モータ、サーボ、カメラ、加工機、アクリル板、アル ミ材が使える • 評価は移動速度と走破性能を重視する • 卒論では移動機構を中心にする ポイント: • プロポーザルでは、未定のことも「未決定事項」として残す。 • 研究範囲を広げすぎず、卒論で中心にする部分を明確にする。 3.8 初回研究面談用の進捗報告書 入力したプロンプト: ここでプロポーザル作りは一旦休止します。現状でまとめて 実施内容: • プロポーザル草案の現状、未決定事項、次にすることをまとめた。 続くプロンプト: では最初のけんキュ面談で報告する進捗報告書を作って 実施内容: • reports/2026-04-07_initial_research_meeting_report.md を作成した。 • 研究テーマ、現在の方針、実施したこと、分かったこと、未解決事項、次にすること、相談した いこと、コミット履歴を整理した。 ポイント: • 初回面談では、実験結果よりも研究範囲、評価軸、今後の相談事項を明確にすることが重要で ある。 3.9 LaTeX 開発環境と PDF 出力 入力したプロンプト: 最終的な論文は LaTeX で書きます。進捗報告は md のままではみずらいので提出用は LaTex で作って出します。そのための LaTeX 開発環境を整えてください。また図は TikZ で書きた いのでその準備もお願いします。できたら進捗報告を作って PDF で出力してください 7
実施内容: • ローカル環境で latexmk、lualatex、ltjsarticle、luatexja、tikz が利用できることを確 認した。 • Makefile を追加し、make report、make thesis、make all、make clean を用意した。 • latex/preamble.tex を追加し、LuaLaTeX と TikZ を使う共通設定を用意した。 • reports/latex/2026-04-07_initial_research_meeting_report.tex を作成した。 • TikZ による「初回面談時点の研究方針」の図を進捗報告に入れた。 • reports/pdf/2026-04-07_initial_research_meeting_report.pdf を生成した。 • thesis/main.tex と thesis/pdf/main.pdf を作成し、卒業論文用の最小ひな形もビルド確 認した。 • .gitignore に LaTeX の中間ファイルを追加した。 ポイント: • Markdown は下書きや記録に向いているが、提出物は LaTeX で整形して PDF にする。 • 図を TikZ で書くと、論文や報告書の中で直接管理できる。 • ビルド手順を Makefile にすると、毎回同じコマンドで PDF を再生成できる。 4 完成した構成 . ├── AGENTS.md ├── COMMIT_RULES.md ├── Makefile ├── README.md ├── RESEARCH_WORKFLOW.md ├── code/ ├── data/ ├── experiments/ ├── latex/ ├── logs/ ├── notes/ ├── presentations/ ├── proposals/ ├── references/ ├── reports/ └── thesis/ 主要ファイル: • AGENTS.md: エージェントとのやり取りと参照ルール 8
• COMMIT_RULES.md: コミット規定 • RESEARCH_WORKFLOW.md: 研究管理の基本方針 • README.md: リポジトリ全体の説明 • proposals/disaster_response_robot_proposal.md: 研究プロポーザル草案 • reports/progress_report_template.md: 進捗報告テンプレート • reports/2026-04-07_initial_research_meeting_report.md: 初回面談用進捗報告 Markdown 版 • reports/latex/2026-04-07_initial_research_meeting_report.tex: 初回面談用進捗 報告 LaTeX 版 • reports/pdf/2026-04-07_initial_research_meeting_report.pdf: 初回面談用進捗報告 PDF • thesis/main.tex: 卒業論文 LaTeX ひな形 • latex/preamble.tex: LaTeX 共通設定と TikZ 設定 5 研究用リポジトリ作成手順 研究用リポジトリを作るときは、次の順で進めるとよい。 1. 研究フォルダを作り、git init する。 2. AGENTS.md に、作業上の約束を書く。 3. COMMIT_RULES.md に、コミットの書き方を書く。 4. RESEARCH_WORKFLOW.md に、研究管理の方針を書く。 5. 研究成果物の種類に合わせてディレクトリを作る。 6. 各ディレクトリに README.md を置き、何を置く場所か明記する。 7. 進捗報告と研究プロポーザルのテンプレートを作る。 8. 実際の研究テーマをもとにプロポーザル草案を作る。 9. 面談前に、リポジトリ内の根拠を使って進捗報告を作る。 10. 提出用は LaTeX で PDF にする。 11. 作業の区切りごとに、理由、変更内容、確認内容、次にすることをコミットに残す。 6 この方法で重視すること • 研究の過程をあとから説明できること。 • 進捗報告をリポジトリ内の根拠から作れること。 • 未決定事項を隠さず、次の相談事項として残すこと。 • コード、実験結果、文章、図を同じ研究履歴の中で管理すること。 • LaTeX と TikZ によって、提出可能な品質の報告書と論文を作れること。 9
7 主要コミット • 7af10b8 Add agent instructions • de2768d Add commit rules • dad5df6 Add research workflow • 147b3aa Create research directory structure • 4049544 Add progress report template • f77b912 Add research proposal template • 26558a0 Draft disaster response robot proposal • 53ce8fe Refine disaster response robot proposal • f3593db Add initial research meeting report • 17f10f2 Add LaTeX workflow 10