マーチングバンドのドリル作成支援に向けた効率的なデータ記述方式の提案

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February 02, 26

スライド概要

2025年度卒業研究発表資料

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日本大学 文理学部 情報科学科 北原研究室。 「Technology Makes Music More Fun」を合言葉に、音楽をはじめとするエンターテインメントの高度化に資する技術の研究開発を行っています。

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各ページのテキスト
1.

マーチングバンドのドリル作成支援に向けた 効率的なデータ記述方式の提案 5422086 飯野太尊

2.

マーチングバンドとは? • 吹奏楽活動のひとつの演奏形態として演奏しながら、その演奏曲の曲 想に合った動きを加えたもの ※ドリルとは動きの部分を指す

3.

背景 • 初心者はドリルシートだけでイメージを掴むのは難しい • 実際のドリルのイメージを掴むための既存ソフト(Pyware3D) が存在するが高価である上に全演奏者に対して入力するた め時間と労力を要する

4.

目的 • マーチングバンドの特徴に合わせた効率的なデータ記述 形式を提案する ※本研究ではブラス(金管楽器)のみを対象とする

5.

関連研究 • 新山王政和: 視覚的に軽快な印象を与えるマーチングステップに関する分析的研究-マー チングバンド経験者と未経験者によるステップの違いとは-, 2001 • ドリルに関する研究ではなく、足踏みのタイミングの分析による研究 • 三谷保弘: マーチング演奏が体幹運動と体幹・下肢の筋活動に及ぼす影響-トランペットな らびにマーチングユーフォニアムによる検討-, 2016 • マーチングバンド特有の動きによる身体的影響を分析した研究 • Craig W.Reynolds: Flocks, Herds, and Schools: A Distributed Behavioral Model, 1987 • マーチングバンド関連ではないが、3DCGで鳥や魚の集団の動きをシミュレーションする研究 マーチングバンドのドリルに関する研究は行われていない

6.

マーチングバンドのドリル分析 • 母校の全国大会映像を分析 • 分析対象映像:2011年度から2021年度までの10年間(2020年はコロ ナ禍のため除く) • 編成規模:1大会あたり約130名ほど(大編成) • ショー編成:1大会あたり約8分間、M1(オープニング)・M2(バラード)・ Percussion Solo・M3(エンディング)の4部構成 • データ総数:1大会あたりのフォーメーション数は約100前後、10年間 で合計約1000フォーメーション

7.

ドリル分析結果に基づいたデータ記述形式の提案① • 個人がバラバラに動くのではなく、数名から数十名のグループやパート単位で動く (また演奏者同士の間隔は一定) →提案データ記述方式①:グループ化によるデータ記述方式

8.

ドリル分析結果に基づいたデータ記述形式の提案② • 視覚的に美しいドリルにするために左右対称のフォーメーションを採用している場 面あり(演奏者同士の間隔は一定) →提案データ記述方式②:左右対称性を用いたデータ記述方式

9.

マーチングバンドのドリル分析(パターン) • ドリル映像から頻出するフォーメーションを分析した結果、以下のパターンが多い ことがわかった • 管楽器によるブロック(四角形)&アーク(曲線)形成 ※ブロック:40%,アーク:45% • カンパニーフロント(フィナーレで横一列となって前へ前進する動き) ※10回のショーで9回使用

10.

ドリル分析 • ショーのテーマに合わせた幾何学的な図形 (例:宇宙がテーマの場合「星」、春がテーマの場合「花びら」)

11.

提案③:パラメーターによる記述方式(その1) • パラメーターを変更することで異なるフォーメーションを生成できるような記述形式に

12.

提案③:パラメーターによる記述形式(その2) • 各行のスタート位置やインターバルを変更することで他のフォーメーションを生成

13.

実行結果 提案したデータ記述形式からドリルアニメーションを生成

14.

評価 • 同じフォーメーションを3つの記述レベルで記述し、記述量や修正コストを比較 記述レベル1(全座標記述) 記述レベル2(グループ化) 記述レベル3(パラメーター記述)

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結果 記述量の比較 レベル 必要な定義数 備考 レベル1 全演奏者 人数分だけ記述が必要 レベル2 キープレイヤーのみ 左右対称であればさらに半減 レベル3 パラメーターのみ 人数に依存しない フォーメーション変更にかかる修正コストの比較 レベル 修正作業の内容 変更箇所 レベル1 全演奏者の座標を再計算し、すべ て書き換える 全演奏者の座標 レベル2 キープレイヤーのみ座標を書き換 える キープレイヤーの座標 レベル3 パラメーターの数値を書き換える パラメーターの数値

16.

まとめと今後の展望 • ドリルの分析結果に基づいたデータ記述形式によって全演奏者のデータ を入力せずとも実際のドリルを再現することに加えて少ない編集で他の フォーメーションに変更することができた • パラメーターを変えて生成するフォーメーションのバリエーションを増やす • 管楽器だけでなくパーカッションやカラーガードなど全体のドリルにする • データ記述方式だけでなく実際の映像などから座標を求める手法などを 用いてより効率的にドリルを生成する