【DL輪読会】A deep learning algorithm using CT images to screen for Corona virus disease (COVID-19)他3本、引用数の高い COVID-19へのDL応用

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March 26, 21

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2021/03/26
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DEEP LEARNING JP [DL Papers] A deep learning algorithm using CT images to screen for Corona virus disease (COVID-19)他3本、引用数の高い COVID-19へのDL応用 Haruka Murakami, Matsuo Lab http://deeplearning.jp/

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Artificial Intelligence and COVID-19: Deep Learning Approaches for Diagnosis and Treatment • • • • • 前回に引き続き、COVID-19に関連するDLの研究の発表 IEEE access(2020 Jun) Mohammad Jamshidi; Ali Lalbakhsh; Jakub Talla et al. 内容:COVID-19で⽤いられている画像診断の⼿法の⼤まかな解説 貢献ポイント:研究が乱⽴している中、とても短期ではあるが概要が 説明されている • 被引⽤数:10 2

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共通する項⽬や知⾒ • 基本的にはCTもしくはレントゲン画像を⽤いて他の肺炎と⾒分ける研究 – 特にインフルエンザシーズン中の需要が⾼い • RT-PCRの偽陰性が⼤きい、⿐ぬぐい液を⽤いる場合の感染リスク、病原 性検査は結果が即座に出ないなどの問題がある – 感度は⾼い⽅が良いが、特異度を下げないと⼤病院に⼈が殺到し回らなくなる – 検出キットの品質、安定性、再現性に問題検査⽅法、病期、検体の採取⽅法、核酸の 抽出⽅法、増幅システムなどの影響が、検査結果の精度を決定する要因となっていま す。控えめに⾒積もっても、核酸の検出率は低く(30〜50%)、検査結果が確定する までに多くの場合、何度も検査を繰り返さなければならない • 放射線技師や検査技師が COVID-19 患者に対処する際に役⽴つような事前 知識がない。流⾏が顕著な地域では、RT-PCRが陰性でもCTが陽性であれ ば、COVID-19の重⼤な徴候だったと後に分かった。 – 技師や診断医がかなり忙しい時に知⾒を⾃分で得にいかなければならない 3

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医療画像におけるDL活⽤ 4

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COVID−19で使われる医療画像 • 肺炎の場合は⽩⾎球で炎症具合を測っている. • MRIは肺炎の診断には向いておらず、PETも時間がかかるので通常使われ ない 5

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他の肺炎との識別ポイント • 両側の胸膜下に空気の気管⽀を伴ったガラス状の不透明感があり、 境界が不明確で、右下葉にわずかに優位性があることが⽰されている COVID-19肺炎の特徴の一例。 青色の矢印:ガラス状混濁 オレンジ色の矢印:胸膜の圧痕 6

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Automated detection of COVID-19 cases using deep neural networks with X-ray images • TulinOzturka, Muhammed TalobEylul, Azra Yildirimc, Ulas Baran Baloglud, Ozal Yildirime, U.Rajendra Acharyafgh • Computer in Biology and Medicine (Apr 2020) • 被引⽤数:433 1125枚の画像(COVID-19(+)125枚、肺炎500枚、 No-Findings500枚) 二値クラスで98.08%(感度95.13、特異度95.3)、多 値クラスで87.02%(感度85.3、特異度92.18)の精度( 85.35 92.18 放射線科医が胸部X線写真上で患部特定する際の 補助としてヒートマップを提案 YOLOを利用したモデル、DarkCovidNet 被引用数はこの分野で最も大きいが、実際にど れぐらい有用なのかの議論は特にない 7

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A deep learning algorithm using CT images to screen for Corona virus disease (COVID-19) • European Radiology(2021 Jan), received: 2020 Jun • huai Wang, Bo Kang, Jinlu Ma, Xianjun Zeng, Mingming Xiao, Jia Guo, Mengjiao Cai, Jingyi Yang, Yaodong Li, Xiangfei Meng, Bo Xu • 内容:偽陰性率の低い診断⼿法、また疾病管理の時間節約のため、 inception転移学習モデルを⽤いて肺CT画像からCOVID-19を診断 • 貢献ポイント:CTを使ったものの中で他研究よりも使⽤アーキテク チャがガチ • 被引⽤数:382 • 選定理由:CT診断では最も⾼い被引⽤数 8

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⼿順 • 1)ROI(関⼼領域)をCT画像からフィルター等で抽出 • 2)inception 転移学習モデルを利⽤した改良版モデルで検出 9

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前処理の⼿順 (1) 画像をグレースケールに変換。 (2) グレースケール2値化 ・グレーカラー値Vmin(80)とVmax(200)の全ピクセル周波数ヒス トグラムの統計値に基づいて2値化閾値を選択 ・閾値としては,選択区間内の最⼩周波数を選択(周波数の統計間隔5 ) (3) 背景領域の塗りつぶし。フラッドフィリング法を⽤いて,⿊画素1つ 分だけ画像を拡⼤し,境界付近の⿊画素を⽩で埋める。 (4) ⾊を反転:画像のすべての輪郭部分を決定,最⼤となる2つの輪郭部 分を2つの肺領域にする (5) 肺領域の最⼩外接矩形をROIフレームとし,原画像をトリミングし てROI画像を得る 10

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結果 11

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専⾨医と⽐べた優位性 12

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予後予測 • COVID-19患者の代表的 な画像で、初期の段階 で2回の核酸検査が陰性。 後期の段階で最終的に1 回の核酸検査が陽性。 • 左図では、横隔膜付近 に1つだけ炎症性病変 (⻘⽮印)が⾒られる。 • 中央では、2段階の画像 に病変(オレンジ⾊の ⽮印)が⾒られる。右 は⼊院後9⽇⽬に撮影し た画像。炎症は引き続 き進⾏し、両肺にまで 及んでおり(⾚⾊の⽮ 印)、核酸検査では陽 性を⽰した 13

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課題 • CT画像では,肺炎の診断には関係のない肺以外の部分が撮影されて いるなど,⽐較的多くの変化する対象物があるため,分類が難しい • 訓練⽤データセットも⽐較的⼩さい • データセットが既に重症 14

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A Deep Learning System to Screen Novel Coronavirus Disease 2019 Pneumonia • ⽬的:COVID-19をインフルエンザ-Aウイルス性肺炎(IAVP)や健常者 と区別する早期スクリーニングモデルの確⽴ • Engineering (journal) – Open accessのジャーナル、査読が1ヶ⽉で終わっている • Xiaowei Xu, Xiangao Jiang, Chunlian Mac, et al.(April 2020) – Zhejiang Universityのグループ • 被引⽤数:442 • 中国浙江省のCOVID-19指定の3つの病院のCOVID-19患者110⼈、 IAVP224⼈、健常者175⼈の肺CT画像に位置にattentionをかける分類 タスクを⾏い、精度86.7% 15

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使⽤データセット • 618CT画像をデータセットとして使⽤ – 中国の3病院から収集 – COVID-19患者110⼈(平均年齢50歳、男性患者63⼈(57.3%))から219サン プル、 – IAVP患者224⼈(平均年齢61歳、男性患者156⼈(69.6%))から224サンプ ル – 健常者175⼈(平均年齢39歳、男性患者97⼈(55.4%))から175サンプル 16

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Location-attentionで⽤いられる部位 17

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⼿順 18

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アーキテクチャ概要 全体を考慮するため、 Noisy-OR Bayesianを最後に使う これにより各CT症例の感染タイプと 全体の信頼度スコアを算出した 19

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結果 20

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全体感 • COVID-19の画像診断の研究は中国が圧倒的に多い • 使⽤データセットは多くて1000枚程度 • 多クラス分類による抽出でも、異常検知でも精度は概ね80%台 • 感想: – 医療画像はそもそも撮る時点で撮影機器の設置数と稼働率に依存するので、3 次元データで情報量の多いCTなどでないと、⾃動化したところであまり医療 リソースの節約にはならないと思う。 – ただし、急なパンデミックでは⼈間へのトレーニングが省けるという点で、次 回の未知の疾病時にシステムを作っておけば役⽴てられそう – パンデミックが収まって⼤量のデータの収集が可能になれば、予後予測の研究 が主流になるのでは。 21