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title: Target Trial Emulationの実践：透析患者におけるデノスマブ研究を例に
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author: [深澤 俊貴](https://www.docswell.com/user/toshikifukasawa)
site: [Docswell](https://www.docswell.com/)
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description: 第10回かごしまデータ科学シンポジウム Target Trial Emulationの理論と実践 2026年6月30日
published: June 29, 26
canonical: https://www.docswell.com/s/toshikifukasawa/Z8NNQ2-2026-06-29-170219
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第10回かごしまデータ科学シンポジウム
Target Trial Emulationの理論と実践
2026年6月30日
Target Trial Emulationの実践：
透析患者におけるデノスマブ研究を例に
深澤 俊貴
京都大学大学院医学研究科 社会健康医学系専攻 薬剤疫学分野
fukasawa.toshiki.4a@kyoto-u.ac.jp
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発表者の過去1年の利益相反
 アストラゼネカ株式会社、公益財団法人ファイザーヘルスリサーチ振興財団から研究費を受領し
ている
 MSD株式会社、旭化成セラピューティクス株式会社、株式会社JMDCからアドバイザリー料を受
領している
 DeSCヘルスケア株式会社、株式会社MeDiCUから講演料を受領している
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経歴・資格
学位
2017年
2019年
2024年
学士 (薬科学)
修士 (薬科学)
博士 (医学)
慶應義塾大学薬学部薬科学科
慶應義塾大学大学院薬学研究科
京都大学大学院医学研究科
職歴
2019年 – 2020年
2020年 – 2024年
東北大学病院臨床研究推進センター 助手
京都大学大学院医学研究科薬剤疫学分野・デジタルヘルス学講座 (エーザイ株式会社・
協和キリン株式会社との産学共同講座) 特定助教
京都大学大学院医学研究科薬剤疫学分野 (アストラゼネカ株式会社との共同研究) 特定講師
2024年 – 2025年
2025年 – 現在
京都大学大学院医学研究科薬剤疫学分野
講師
兼業
アドバイザー：MSD株式会社、旭化成セラピューティクス株式会社、株式会社JMDC
資格
日本疫学会認定上級疫学専門家、日本薬剤疫学会認定薬剤疫学家
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RCTが困難な状況での標的試験エミュレーション (target trial emulation) への期待
 介入の有効性や安全性に関する因果的な問いに答えるには、適切に設計・実施されたRCTが理想
￮ しかし、倫理的配慮、高額な費用、運営上の障壁、あるいは長期追跡の必要性といった諸事情
から、RCTが困難な状況は少なくない
 RCTでは対応しきれない複雑な臨床疑問や、迅速な判断を要する公衆衛生上の課題に取り組むた
めに、観察研究の重要性が高まっている
￮ しかし、観察研究はランダム化の欠如による交絡に加え、不適切な研究デザインがもたらす選
択バイアスや不死時間 (immortal time) などの「デザイン関連バイアス (design-related
biases)」が効果推定を容易に歪めかねない
 「デザイン関連バイアス」に対処するための有効なフレームワークとして「標的試験エミュレー
ション (target trial emulation)」が近年注目を集めている
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標的試験エミュレーション
 観察研究における因果推論を強化するためのフレームワーク
 関心のある因果的な問いに答えうる仮想のプラグマティックRCT (標的試験) を、利用可能な観察
データを用いて明示的に模倣 (エミュレート) する
 1986年にRobinsによって反事実理論が時間依存性治療 (time-varying treatments) に拡張される
形で一般的な定式化が行われ、2016年にHernánとRobinsによって観察研究のための体系的フ
レームワークとして提唱
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標的試験エミュレーションの手順
Step 1：関心のある因果的な問いに答えうる仮想のプラグマティックRCT (標的試験)* のプロトコ
ルの構成要素を特定する (point at the target)
*実臨床に近い状況で治療の安全性や有効性を評価するための、制約が少なく柔軟なデザインのRCT
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
4. アウトカム
因果的な推定対象 (causal estimands)
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
Step 2：利用可能な観察データを用いて明示的にエミュレートする形で研究を実施する (shoot the
target)
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標的試験
 標的試験は「理想としてのRCT」であると同時に、「利用可能な観察データを用いて合理的にエ
ミュレート可能な試験」
 Step 1のプロトコル設計とStep 2のエミュレーションは相互に行き来する反復的なプロセスを経
て洗練されていき、「どこまで理想的なRCTに近づけるか」と「どこまで観察データに起因する
制約を許容するか」の間にある妥協点が明確化される
 このように構造化されたアプローチこそが標的試験エミュレーションの核心をなし、RCTが本来
備える望ましい特長である「因果的な問いを厳密に定義したうえで効果推定を行う枠組み」を観
察研究においても最大限維持する
 なお、観察データを前提とする以上、プラセボ対照や盲検化、現実には存在しない介入を設定す
ることは不可能。患者のモニタリング頻度も、利用可能なデータの粒度に合わせる必要あり
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標的試験エミュレーションの適用事例：デノスマブ研究
 骨粗鬆症を併存する維持透析患者を対象に、デノスマブと経口ビスホスホネート製剤の心血管安
全性および骨折予防効果を比較した観察研究
 DeSCヘルスケア株式会社が提供するレセプトデータを使用
￮ 組合管掌健康保険、国民健康保険、後期高齢者医療制度の保険者からデータを取得
 本論文のMethods EditorはMiguel Hernán教授 (標的試験エミュレーションの提唱者)
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デノスマブ研究の社会的インパクト
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デノスマブ研究の背景
 大学院生であった桝田崇一郎先生 (整形外科医) が立案
 骨粗鬆症治療の第一選択薬はビスホスホネート製剤だが、腎排泄のためCKD患者に使いにくい
￮ ただし、透析患者では腎機能が高度に低下しているため、腎機能悪化の懸念は小さい？
 デノスマブは数ある骨粗鬆症治療薬のなかで、腎機能に関わらず使用できる貴重な薬剤
￮ 一方、低Ca血症のモニタリングが重要であり、心血管イベントへの影響についても十分なエビ
デンスが確立されていない
 透析患者を対象としたRCTは存在せず、システマティックレビューでも明確な推奨なし
 透析患者において、デノスマブと経口ビスホスホネート製剤による重度の低Ca血症のリスクを比
較した論文が2024年にJAMA から出ており、世界的にもトピック
(12週間累積発生率：デノスマブ群 41.1％ vs. 経口ビスホスホネート製剤群 2.0％)
Bird ST, et al. JAMA. 2024;331(6):491-499.
 日本は他国と比較して透析患者が多いので、症例が集まりやすい
 性・年齢・公的医療保険の観点から日本の透析患者集団への代表性が高いDeSCデータベース (レ
セプトデータベース) が利用可能であった
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保険診療とレセプトデータベースの生成の流れ
保険加入者
保険者
保険医療機関
保険薬局
レセプト
レセプト
審査支払機関
NDB
DeSC
データベース
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レセプトデータベースの追跡性
 保険者を変更しない限り、転院や複数の医療機関受診があったとしても、全ての保険診療情報を
施設横断的に追跡可能
株式会社JMDC. JMDC Claims Database. https://www.jmdc.co.jp/jmdc-claims-database/
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標的集団とデータベース選択
 標的集団 (target population)：アウトカム分布を特徴付ける対象となる集団
￮ 標的集団が不明瞭なままでは、得られた推定値の解釈が困難になり、政策・臨床上の意思決定
への活用を正当化できない ⇒「標的集団 = 意思決定の単位」に一致させることが重要
 日本の透析患者の平均年齢は69.4歳、65歳以上が69.1%を占めるため、大半が国保・後期高齢者
医療制度に加入している
￮ DeSCデータベースは、性・年齢・公的医療保険の点で日本の透析患者をよく代表性している
Hanafusa N, et al. Ren Replace Ther. 2024;10(1).
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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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デノスマブ研究の適格基準
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
選択基準：
選択基準：
(1) 2015年4月1日–2021年10月31日の間に、日本 (1)–(2) 標的試験と同じ
国内で骨粗鬆症と診断された50歳以上の患者
(2) 90日以上の維持透析歴
除外基準：
除外基準：
(1) 追跡開始以前に悪性腫瘍、骨巨細胞腫、また (1)–(3) 標的試験と同じ (データベース内で遡及
は骨パジェット病の既往
可能な限りの期間において判定)
(2) 追跡開始以前に腎移植の既往
(3) 追跡開始の前日までにデノスマブまたは経
口・静注ビスホスホネートの使用歴
(4) 追跡開始日にデノスマブと経口ビスホスホ
(4)–(5) 標的試験と同じ
ネートの使用
(5) 追跡開始以前の90日間に急性心筋梗塞、脳卒
中、または心不全で入院
(6) 追跡開始以前のデータベースへの登録期間が
365日未満の患者
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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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デノスマブ研究の治療戦略
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
(1) デノスマブ60 mgの皮下投与の開始
(2) 経口ビスホスホネートの開始
治療期間の決定は、臨床医の裁量に委ねる
標的試験と同じ
 本研究では、時間固定治療 (time-fixed treatments) のみを扱った
 時間依存性治療 (time-varying treatments) のエミュレーションは、治療戦略の静的・動的の別を
問わず、時間経過に伴う治療アドヒアランスの変動に対処しなければならないため、複雑
 ランダム化後 (ベースライン後) の共変量が治療の影響を受ける場合、治療・交絡変数フィード
バック (treatment-confounder feedback) を調整するためにg-methodsが必要
 治療アドヒアランスに関連する時間依存性交絡変数の詳細な情報が得られない場合、g-methods
を用いたとしても時間依存性治療を含む標的試験の妥当なエミュレーションは困難
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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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デノスマブ研究の治療割り付け
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
患者は非盲検下でベースライン時にいずれかの治 患者は観察されたデータと一致する治療戦略に分
療戦略にランダム割り付けされる
類され、ベースライン共変量の層内でのランダム
化が想定された
 (i) 条件付き交換可能性 (conditional exchangeability) と (ii) 治療確率モデルが正しく特定されて
いるという仮定が成り立てば、観察研究において、標的試験のランダム化をエミュレートするこ
とが可能
 交絡調整のためのベースラインの「十分な共変量セット」として以下の変数を選択：
￮ 人口統計学的特性、骨折歴および骨折手術歴、併存疾患の既往歴、骨粗鬆症治療薬の使用歴、
他の薬剤の使用歴、医療利用、…
 交絡変数によるベースラインの不均衡を調整するために、逆確率重み付け (inverse probability
weighting) を適用
 交絡調整に必要な情報が欠如しているなど、データそのものの限界に起因するバイアスは、標的
試験エミュレーションを用いても排除できない
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# Page. 21

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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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デノスマブ研究のアウトカム
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
安全性のアウトカム：
MACE (急性心筋梗塞、脳卒中、入院を伴う心不
全、または心血管死)
安全性のアウトカム：
標的試験と同じ (診断コードと医薬品または診療
行為コードの組み合わせにより操作的に定義)
有効性のアウトカム：
有効性のアウトカム：
骨折 (椎体、股関節、骨盤、大腿、下腿、足首、 標的試験と同じ (診断コードと診療行為コードの
肩、前腕、手首の骨折を含む)
組み合わせにより操作的に定義)
 冠動脈疾患が心不全入院の最も一般的な原因であるため、MACEには心不全も含めた
 MACE：日本のバリデーション研究に照らし合わせると、陽性的中率は90%を超えると期待 (心血
管死についてはバリデーション研究は実施されていない)
 骨折：米国のバリデーション研究を参照しつつ、整形外科専門医の知見から日本の実態に即すよ
うに定義。陽性的中率は90%を超えると期待
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# Page. 23

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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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# Page. 24

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/KJ4WDKKM71.jpg)

デノスマブ研究の追跡開始と終了
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
追跡は治療割り付け時点で開始され、関心のある 標的試験と同じ (追跡不能は、データベースから
アウトカムの発生、追跡不能、追跡の管理的終了 の脱落として定義)
(追跡開始から3年時点または2022年10月31日) の
いずれか早い日に終了する
推定対象：総合効果 (total effect)
 競合イベントをそれ以降のアウトカム発生を妨げるイベントとして解釈し、競合イベントを経験
した個人はアウトカム発生なしとして管理的終了まで追跡される
 治療戦略からアウトカムに至るまでのすべての因果経路を捉えていると見ることが可能
 集団全体が異なる治療戦略を受けた場合のアウトカム分布の比較となり、明確に定義された
(well-defined) 因果効果として解釈可能
 ただし、治療戦略が競合イベントを増加させる場合、アウトカムへの総合効果は保護的になりう
るなど、因果効果として明確に定義されていたとしても解釈に注意を要する
Young JG, et al. Stat Med. 2020;39(8):1199-1236.
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# Page. 25

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標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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# Page. 26

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デノスマブ研究の因果的な対比
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
Intention-to-treat効果：
効果指標は、3年リスク、リスク差、リスク比
Intention-to-treat効果の観察研究におけるアナロ
ジー (observational analog)：
効果指標は、標的試験と同じ
 標的試験エミュレーションにおいては、intention-to-treat効果とper-protocol効果という2つの因
果的な対比がよく取り上げられる
￮ Intention-to-treat効果：治療戦略への割り付け効果 (時間固定治療の比較)
￮ Per-protocol効果：割り付けられた治療戦略を遵守した場合の効果 (時間依存性治療の比較)
 観察研究では特定の治療戦略へ実際に割り付けているわけではないため、intention-to-treat効果
自体をエミュレートできることは稀
￮ 代わりに、intention-to-treat効果の観察研究におけるアナロジー (observational analog) と
して、「治療戦略を開始すること」の効果が定義される
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# Page. 27

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/47ZL933XJ3.jpg)

標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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# Page. 28

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/YJ6WKXXPJV.jpg)

デノスマブ研究の識別仮定
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
Intention-to-treat効果：
Intention-to-treat効果の観察研究におけるアナロ
ジー (observational analog)：
(1) 交換可能性：ランダム割り付けによる治療戦 (1) 条件付き交換可能性：ベースライン共変量で
略間の比較可能性
条件づけた治療戦略間の比較可能性
(2) 因果一致性：十分に明確に定義された治療戦 (2) 因果一致性：標的試験で定義した治療戦略と
略
観察データ上で分類された治療の対応
(3) 正値性：各適格患者が各治療戦略に割り付け (3) 条件付き正値性：各ベースライン共変量パ
られうること
ターンで各治療戦略が観察されうること
 因果効果を識別する (観察データの確率分布で反事実的な量を表現する) ために必要な仮定を整理
し、観察データでの蓋然性を評価する
 Intention-to-treat効果に対しては、以下3つが代表的な仮定のセット
￮ 条件付き交換可能性 (conditional exchangeability)
￮ 因果一致性 (causal consistency)
￮ 条件付き正値性 (conditional positivity)
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# Page. 29

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/GJ5MPXXPJ4.jpg)

標的試験のプロトコルの構成要素
1. 適格基準
2. 治療戦略
3. 治療割り付け
因果的な推定対象 (causal estimands)
4. アウトカム
5. 追跡開始と終了
6. 因果的な対比
7. 識別仮定
8. 解析方法
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# Page. 30

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/9E296XXZ7R.jpg)

デノスマブ研究の解析方法
標的試験の特定
標的試験のエミュレーション
Intention-to-treat解析：
各治療戦略における累積発生率曲線から3年リス
ク (累積発生率)、リスク差、リスク比を推定
Intention-to-treat解析：
標的試験と同じ
 多くの因果的な問いは「アウトカム発生まで
の時間に対する治療効果」に関わるため、生
存時間解析が必要
 CoxモデルはRCTと観察研究における標準的手
法とされてきたが、このモデルから得られる
ハザード比には解釈上の限界が存在し、因果
的に解釈できない
 絶対リスク (累積発生率) に基づく比較であれ
ば、因果的な解釈が可能になる
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# Page. 31

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/D7Y4988NEM.jpg)

デノスマブ研究の結果
MACE
骨折
デノスマブは経口ビスホスホネートに比べ、心血管リスクを増加、骨折リスクを低下させる可能性
 MACE：3年リスク差 8.2% (95% CI, –0.2% to 16.7%)、3年リスク比 1.36 (95% CI, 0.99 to 1.87)
 骨折：3年リスク差 –5.3% (95% CI, –11.3% to –0.6%)、3年リスク比 0.55 (95% CI, 0.28 to 0.93)
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# Page. 32

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標的試験エミュレーションの普及
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# Page. 33

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/Y79P4DDVE3.jpg)

標的試験エミュレーションの日本語解説
 日本薬剤疫学会の編集委員として、企画「標的試験エミュレーション：観察研究における因果推
論の新たなパラダイム」を立案
 標的試験エミュレーションの理論と実践を詳しく解説
 第1弾：標的試験エミュレーション：観察研究における因果推論を強化するためのフレームワーク
 第2弾：標的試験エミュレーションによる不死時間への対処：逐次試験エミュレーションと
Clone-Censor-Weight法
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# Page. 34

![Page Image](https://bcdn.docswell.com/page/G78DQ3347D.jpg)

まとめ
 標的試験エミュレーションは、観察研究における因果推論を強化するためのフレームワーク
￮ 仮想的なRCTのプロトコルを設計し、それを観察データでエミュレートする
 標的試験エミュレーションの最大の貢献は、因果的な問いに内在する曖昧さを大幅に解消し、観
察研究を介した効果推定の妥当性を高めること
￮ 問いが不明瞭なままでは、解釈困難な効果推定値を生み出すだけであり、その推定値から科学
的・臨床的意思決定への活用を正当化することはできない
 標的試験エミュレーションは、研究デザインに起因するバイアス (= デザインバイアス) を回避す
ることはできるが、交絡や測定誤差といったデータに起因するバイアス (= データバイアス) を排
除するものではない
 標的試験エミュレーションは、因果的な問いに向き合う疫学者をより妥当な推論へと導く
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