低マグネシウム血症まとめ

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September 12, 22

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1.

低マグネシウム⾎症

2.

マグネシウム • • • • 成⼈でMg 310-420 mg/⽇の摂取を推奨 ⾷事からのMgは20-80%が消化管から吸収される TRPM6と7のMg特異的チャネルが同定されている TRPM6はあらゆる組織に発現、TRPM7は全消化管、遠位尿細管 (DCT)、肺、精巣に発現 • TRPM6は上⽪のMg輸送、TRPM7は細胞のMgホメオスタシスに関 与 • Mgは20-30%は蛋⽩に結合、5-15%は硫酸、リン酸、重炭酸、クエ ン酸などの陰イオンと結合、55-70%は陽イオンとして存在 • 細胞内に5-20 mmol/L(12-49 mg/dL)、細胞外に0.70-1.05 mmol/L(1.7-2.6 mg/dL)存在 International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7

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マグネシウムは⾎管⽯灰化を抑制 透析患者で⼼⾎管死亡リスクは透析前⾎清Mg2.8-3.0 mg/dL を最低とするJ字カーブとなった Kidney Int. 2014 Jan;85(1):174-81

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International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7

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International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7

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Am J Kidney Dis. 2013;62(2):377-383

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低マグネシウム⾎症 • 低マグネシウム⾎症:⾎清Mg<0.66 mmol/L(1.6 mg/dL) • ⾎清Mg<0.5 mmol/L(1.2 mg/dL)までは症状出ない International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7

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低マグネシウム⾎症 • 健常成⼈の⽣体内には、Mgは約1mol(=24g)存在。 • ⽣体内Mgのうち、50〜60%は⾻に、30-40%は筋⾁・軟部組織 に存在し、細胞外液中には体内総Mgの1%未満が存在するのみ。 • ⾎中Mg濃度が低下している場合には概して体内Mgは減少して いるとみなされるが、⾎中Mg濃度が正常範囲内であっても体 内Mgが減少している可能性は否定できない。 • ⾎清Mg<1.8 mg/dLが最も簡便、迅速、かつ測定上の誤差も少 ないMg⽋乏の指標との意⾒が多い。 腎と透析 80(3): 356-361, 2016

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症状 Am J Kidney Dis. 2013;62(2):377-383

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低Mg⾎症に伴う低Ca⾎症 • 低Mg⾎症ではCaの細胞内移⾏が促進される • 低Mg⾎症に伴う低Ca⾎症ではPTHが低下している • ⾎清PTHの値によらず、Mg急速静注はPTH分分泌を刺激 • ⾻や腎臓でのPTH抵抗性の報告あり • PTHやビタミンDの直接的なMg代謝への影響は証明されていな い Journal of Intensive Care Medicine 20(1); 2005

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Mgは平滑筋の筋緊張に影響 細胞内Ca上昇により平滑筋の⾎管収縮が亢進 Journal of Intensive Care Medicine 20(1); 2005

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FEMg ⾎清Mgに0.7かけるのは、通常⾎清Mgの70%しか濾過されないから。 FEMg>4%で腎性喪失、FEMg<2%で腎外喪失 International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7 CCr<30 mL/minではFEMgは上昇することに注意 Am J Kidney Dis. 2013;62(2):377-383

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Iran J Kidney Dis. 2010 Jan;4(1):13-9

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治療 • 軽度〜中等度(1.2 mg/dL〜1.7 mg/dL)であれば経⼝補充 • 症候性であれば硫酸Mg3 g-4 g (24 mEq-32 mEq)を12-24時間 かけて点滴静注 • ⾎清Mg> 1.2 mg/dLとなるまで繰り返す • 急速静注では多量に尿中に排泄されてしまう • 腎機能障害があれば25-50%に減量する Iran J Kidney Dis. 2010 Jan;4(1):13-9

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急性期治療 UpToDate • 循環動態が不安定(torsade de pointesや低マグネシウムが原因の低カリ ウム⾎症など) →硫酸Mg1-2g(8-16 mEq[4-8 mmol])最初は2-5分かけて • 重篤な症候性の低マグネシウム⾎症(≦1 mg/dL[0.4 mmol/L or 0.8 mEq/L])で循環動態が安定している場合 →硫酸Mg1-2g(8-16 mEq[4-8 mmol])を50-100mLの5%Tzに混ぜて、最 初は5-60分かけて • ⾮緊急の補充 →硫酸Mg4-8g(32-64 mEq[16-32 mmol])を12-24時間かけて緩徐に投与。 • ⾎清Mg>1 mg/dL(0.4 mmol/L or 0.8 mEq/L)になるまでこれを繰り返 す。Mg基準値内でも低カルシウム⾎症があれば、3-4⽇はこれを繰り返す。 Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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マグネシウム製剤 • マグミット330mg:酸化マグネシウム330mg • 10%マグネゾール:20mL=硫酸マグネシウム2g Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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注意点 • CCr<30の腎不全患者では投与量を50%以下に減らす。 • Mgの経静脈投与はヘンレの係蹄からのMg再吸収を阻害するた め投与量の50%は尿から排泄される。 • また、細胞内への取り込みは緩徐であるため適切な補充には持 続的な低マグネシウム⾎症の補正が必要 • 上記のため内服ができる無症候性の患者では経⼝投与にすべき Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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無症候性か軽症で内服できるとき • 240-1000mg(20-80 mEq[10-40 mmol])のMg内服 • 持効型:塩化マグネシウム、L-乳酸マグネシウム 重症:1⽇30-56 mEq[15-28 mmol] 軽症:1⽇10-28 mEq[5-14 mmol] • 持効型がないとき 酸化マグネシウム 重症:1⽇800-1600mg(40-80 mEq[20-40 mmol]) Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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安定した⼊院患者で内服できない⼈ • 安定した⼊院患者で内服できないとき、無症候か症状軽度でも マグネシウム静注で使⽤ • ⾎清Mg<1 mg/dL(0.4 mmol/L or 0.8 mEq/L):4-8g(3264 mEq[16-32 mmol])を12-24時間かけて。必要に応じこれを 繰り返す。 • ⾎清Mg1-1.5 mg/dL(0.4-0.6 mmol/L or 0.8-1.2 mEq/L):24g(16-32 mEq[8-16 mmol])を4-12時間かけて。 • ⾎清Mg1.6-1.9 mg/dL(0.7-0.8 mmol/L or 1.4-1.6 mEq/L): 1-2g(8-16 mEq[4-8 mmol])を1-2時間かけて。 Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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原疾患の治療 • サイアザイド系やループ使⽤時やBartter症候群・Gitelman症候 群 スピロノラクトン:遠位尿細管からのマグネシウム再吸収により 腎排泄を減少させる Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

24.

腎機能低下時 • 重症(⾎清Mg<1 mg/dL)であれば治療必要 • 明確な規準はないが、各投与毎に採⾎など注意が必要 • 顔⾯紅潮、深部腱反射低下、低⾎圧、AVブロックなど⾼マグネ シウム⾎症の症状が出ないかしっかり経過をみる Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

25.

症候性(腎機能低下時) • eGFR 15-30で重症低マグネシウム⾎症のとき:硫酸Mg2-4g 412時間かけて緩徐に点滴静注 • 次の測定前に⾎清Mg測定し、少ない回数でいくなら毎⽇Mg測 定 Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

26.

無症候性(腎機能低下時) • 重症低マグネシウム⾎症で中等度の腎機能障害があるとき:通 常量の半量 • 次の投与前に⾎清Mg測定 Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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投与期間 • 通常はMgは治療とともに急速に上昇するが、細胞内の蓄積に は時間を要する • 少なくとも⾎清Mg正常化してから1-2⽇は継続 Evaluation and treatment of hypomagnesemia - UpToDate

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治療(抗癌剤使⽤時の分類) • Grade1( 1.2 mg/dL~正常下限)やGrade2(<1.2 mg/dL): 経⼝Mg剤に加えて毎週静脈注射にて補充することが有効 • Grade3(<0.9 mg/dL)やGrade4(<0.7 mg/dL):症状が起 こっていることが多く、極めて不整脈のリスクが⾼く、迅速な 静脈注射での持続的な補正が必要 ⽇本臨牀 73(増刊号2): 426-431, 2015

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Grade別(抗癌剤使⽤時の対応) • Grade1は経⼝Mg剤もしくは抗EGFR抗体の投与前に硫酸マグ ネシウム20-40mLを投与 • Grade2の低マグネシウム⾎症では抗EGFR抗体の投与前に硫酸 マグネシウム20-40mLを投与 • Grade3、4の低マグネシウム⾎症は抗EGFR抗体を中⽌し、 1mEq/kgを24時間で補充。その後3-5⽇0.5 mEq/kg持続点滴 • 痙攣や不整脈を伴う場合は硫酸マグネシウム20 mEqを5分で静 注。次の6hrで40 mEqを⽣理⾷塩⽔250-500mLに希釈し持続点 滴。以後40mEq/12hrで約5⽇間投与 • 低カルシウム⾎症や低カリウム⾎症の併発にも注意 ⽇本臨牀 73(増刊号2): 426-431, 2015

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低Ca併発時(抗癌剤使⽤時レジュメ) • 軽度の場合はカルシウムや、ときにビタミンDを経⼝で補給 • テタニーなど症状出現時や重篤な低カルシウム⾎症には、グル コン酸カルシウムの10%溶液10mLを10分かけて静注。10%グ ルコン酸カルシウム20-30mLを5%ブドウ糖液1Lに溶解して続 く12-24時間かけて持続的に追加注⼊を⾏い、⾎清Ca濃度を測 定 ⽇本臨牀 73(増刊号2): 426-431, 2015

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低P併発時(抗癌剤使⽤時レジュメ) • 軽症の低リン⾎症1.5-2.5 mg/dLでは経⼝のPO4の補給、低脂 肪乳の摂取 • ⾼度の低リン⾎症1.5 mg/dL未満ではほとんどの場合は経⼝摂 取で可能であるが⾮経⼝投与時の常⽤量として、2mg (8mmol)/kgを6時間かけて静注 ⽇本臨牀 73(増刊号2): 426-431, 2015

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MG Plus Protein 下痢を起こしにくい International Journal of Nephrology and Renovascular Disease 2014:7