バルプロ酸中毒

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September 12, 22

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各ページのテキスト
1.

バルプロ酸中毒

2.

バルプロ酸の特徴 Clinical Toxicology, 53:5, 454-465

3.

バルプロ酸の特徴② 血中濃度のピークは服用4-5h後だが、overdose時は著明に遅れることがある ピークまでの平均時間は7.4±3.9h、14%の患者は10h以上に遅れたとの報告もある overdose後17h後にピークとなったという症例もある 治療域は通常50-100 mg/L(350-700 μmol/L) 蛋白結合率は80-90% 分布容積(Vd)は小さい(0.13-0.23L/kg) 半減期は5-20h(平均11h)だが、overdose後は30hまで延長し得る 服用量200 mg/kg以上や血中濃度>180 mg/L(1260 μmol/L)では通常何らかの中枢神 経系の抑制を来す • 昏睡や代謝性アシドーシスのような重症中毒症状は血中濃度>850 mg/Lになると 起こる可能性が高い • • • • • • • • Valproic acid poisoning - UpToDate

4.

臨床症状 • バイタルサイン:呼吸抑制、低血圧、頻脈、高体温 • 代謝:高アンモニア血症、AG開大性アシドーシス、高浸透圧、 高Na血症、低Ca血症 • 消化管:嘔気、嘔吐、下痢、軽度の中毒性肝炎 • 神経:縮瞳、興奮、振戦、ミオクローヌス • まれな合併症:発熱、幻覚、心ブロック、膵炎、急性腎不全、 脱毛症、白血球減少、血小板減少、貧血、脳浮腫、痙攣、視神 経萎縮、ARDS Valproic acid poisoning - UpToDate

5.

脳浮腫 • バイタルサイン:呼吸抑制、低血圧、頻脈、高体温 • 代謝:高アンモニア血症、AG開大性アシドーシス、高浸透圧、 高Na血症、低Ca血症 • 消化管:嘔気、嘔吐、下痢、軽度の中毒性肝炎 • 神経:縮瞳、興奮、振戦、ミオクローヌス • まれな合併症:発熱、幻覚、心ブロック、膵炎、急性腎不全、 脱毛症、白血球減少、血小板減少、貧血、脳浮腫、痙攣、視神 経萎縮、ARDS Valproic acid poisoning - UpToDate

6.

脳浮腫 • 急性・慢性いずれのバルプロ酸中毒で起こる • 服用量と明確な相関関係はない • 急性中毒の場合は、臨床的に明確な症状を来すのはoverdose後 12h-4日 • 脳浮腫はバルプロ酸の代謝産物である2-EN-VPAの脳や血中での 蓄積を反映している Valproic acid poisoning - UpToDate

7.

高アンモニア血症 • バルプロ酸関連高アンモニア血症は典型的には血中濃度>80 μg/dL(47 μmol/L)で定義 • 必ずしも臨床的な脳症を来さず、半数は無症状 Valproic acid poisoning - UpToDate

8.

VPA関連高アンモニア血症性脳症(VHE) • バルプロ酸治療に伴う症候性の高アンモニア血症はしばしば VHEと呼ばれ、肝機能異常がなくても起こり得る • 混乱、無気力、嘔吐、頻回の痙攣 • まれだが昏迷、昏睡、死亡へ進展 • 脳症の程度はVPA血中濃度とは明確には相関せず、正常範囲の こともある • 臨床的にVHEが疑われるときはアンモニア血中濃度はモニター すべきである • 慢性のバルプロ酸治療でVHEと関連するアンモニア血中濃度は 127 μg/dL(75 μmol/L)-482 μg/dL(283 μmol/L) Valproic acid poisoning - UpToDate

9.

血中濃度測定 • 血中濃度はしばしば服用数時間後にピークとなるため、VPA血 中濃度は低下を確認するまでは2-4h毎に評価を推奨 Valproic acid poisoning - UpToDate

10.

頭部CT • 頭部CTは一般的には急性のVPA overdose後、最初の数時間では 軽度の精神状態の落ち込みとアンモニア血中濃度正常の患者で は施行する必要はない 以下の場合は脳浮腫評価のため頭部CTを推奨 • VPA中毒で神経巣症状がある場合(単に軽度の精神状態の落ち 込みではなく) • 精神状態の落ち込みと血中アンモニア濃度上昇を認める場合 • 急性のVPA overdose後12h以上経過してから精神状態の落ち込み を認める場合 Valproic acid poisoning - UpToDate

11.

治療 活性炭 1g/kg 服用後2h以内なら考慮 Valproic acid poisoning - UpToDate

12.

バルプロ酸中毒の透析適応 以下のいずれかがあれば強く推奨 • 血清バルプロ酸濃度>1300 mg/L(9000 μmol/L) • バルプロ酸中毒による脳浮腫やショック 以下のいずれかがあれば考慮(弱い推奨) • 血清バルプロ酸濃度>900 mg/L(6250 μmol/L) • 人工呼吸器管理を要する昏睡状態や呼吸抑制 • 急性高アンモニア血症 • pH≦7.10 Clinical Toxicology, 53:5, 454-465

13.

透析中止のタイミング • 臨床的改善(昏睡、アシデミア、呼吸抑制、循環動態不安定の 改善)がみられるか血清バルプロ酸濃度が50-100 mg/L(350700 μmol/L)に低下するまでは継続すべき。 • 透析後にバルプロ酸血中濃度が再上昇(リバウンド)すること があるが、通常臨床症状の増悪を来すほどではない。 Clinical Toxicology, 53:5, 454-465

14.

透析の種類 • 間欠的HDが望ましい • HDができないときは、血 液灌流(血液吸着)や CHDFも代替法として許容 される Clinical Toxicology, 53:5, 454-465

15.

透析推奨まとめ Clinical Toxicology, 53:5, 454-465