6.1K Views
February 18, 23
スライド概要
2023年2月16日,岐阜認知症疾患医療センター講演会で使用したスライドです.最初に急性期の神経合併症に簡単にお示ししたあと,COVID-19とlong COVID,とくに認知症に関して,注目すべき臨床研究,画像研究,病態研究,そして治療研究についてまとめました.テーマは「COVID-19は認知症や神経変性疾患を引き起こす新たな危険因子であることを学び,脳を守るために感染予防やワクチン接種の大切さを再確認する」ということです.
岐阜大学大学院医学系研究科脳神経内科学分野 教授
COVID-19と認知症 下畑 享良 岐阜大学大学院医学系研究科 脳神経内科学分野
本日の目標 COVID-19は認知症や神経変性疾患を 引き起こす新たな危険因子であることを学び 感染予防やワクチン接種の大切さを 再確認する
本日の講演の要約 NHK「みみより!くらし解説」 2月6日放送
急性期 神経合併症 COVID-19 と認知症
神経筋症状の頻度と種類 Mao et al. JAMA Neurol 2020 Romero-Sánchez et al. Neurology 2020 Moro et al. Eur J Neurol 2020 • 神経筋症状の頻度に関しては,2020年に複数の大規模な報告 がなされ,36.4%~57.4%と高頻度にみられる(SARS-CoV-2ウイ ルスは脳や神経に親和性が高い). • 具体的には,めまい,頭痛,筋障害,嗅覚・味覚障害等がある. • 重症患者では,脳血管障害,脳炎・脳症などの神経合併症を 呈しうる.
神経合併症は年齢により異なる Brain. 2022 Sep 10:awac332. doi: 10.1093/brain/awac332. 脳卒中 痙攣 中枢神経感染症 年齢 • 2020年1月~2021年5月まで,世界1507施設で行われた前向き観察研究. 対象は入院し,神経症状・合併症を呈した成人15万8267人,小児2972人. • 成人では脳卒中リスクが上昇し,小児では中枢神経系感染症/痙攣が多い (小児の脳も影響をうける).
ISC2023 Late breaking
神経合併症は 死亡リスクが高い. JAMA Netw Open. 2021;4(5):e2112131. (doi.org/10.1001/jamanetworkopen.2021.12 131) • 「COVID-19の神経症状に関するグローバルコンソーシアム研究 (GCS-NeuroCOVID)」および「欧州神経学会Neuro-COVIDレジス トリ(ENERGY)」という2大コホートからの2021年の報告. • 多い神経合併症は,急性脳症(49%),昏睡(17%),脳卒中 (6%)で,死亡と関連した(オッズ比,5.99). • 現在は認知症がもっとも多い神経合併症として認識されている.
神経合併症はデキサメサゾンと 抗ウイルス薬で減少する Ann Neurol. 19 October 2022 https://doi.org/10.1002/ana.26536 • 英国にて2020年1月から2021年6月の間に入院した18歳以上の 89,297人の患者(重症が64,088人) • 重症患者ではデキサメタゾン,レムデシビル,および併用療法は, 神経合併症の頻度低下と関連した(OR=0.76,0.69,0.54).
小括1 • COVID-19に神経合併症を認める場合,予後不良と なりうるため,慎重な経過観察が必要である. • 神経合併症にはステロイドと抗ウイルス薬が有効な 病態(=神経炎症とウイルス感染)が関わる.
急性期 神経合併症 COVID-19 と認知症 臨床研究 画像研究 病態研究 治療研究
COVID-19関連の認知障害 ー注目した臨床研究ー
感染1年後のアルツハイマー病の リスクはハザード比 2.03と高い 米国退役軍人省データベース COVID-19患者 15万4068人 健常対照 563万8795人 歴史的対照 585万9621人 12ヵ月後におけるハザード比 全神経学的後遺症 1.42 認知・記憶障害 1.77 アルツハイマー病 2.03 Nat Med. 2022 Sep 22. (doi.org/10.1038/s41591-02202001-z)
認知症やブレインフォグの リスクは持続する(vs インフルエンザ) うつ症状 認知症 ブレインフォグ Lancet Psychiatry. Aug 17, 2022. doi:https://doi.org/10.1016/S2 215-0366(22)00260-7 128万人以上の国際的コホートに対する後方視的検討 COVID-19対一般的な呼吸器感染症の比較
多くの後遺症は1年以内で改善するが 神経症状は戻りにくい イスラエル191万人以上の 感染者MHRの後方視的検討 認知症ハザード比 半年 1.85 1年 1.69 BMJ 2023;380:e072529
認知症をきたしやすい患者は? 1.高齢者 2.急性期が重篤だった 3.持続的な嗅覚障害
ノルウェーの自宅療養の軽症者でも 6ヶ月後の症状の持続は多い Nature. June 23, 2021 (doi.org/10.1038/s41591-02101433-3) 全年齢 (247名) 0-15歳 (16名) 16-30歳 (61名) 31-45歳 (58名) 46-60歳 (67名) 60歳以上 (45名) 何らかの 症状 55% 13% 52% 59% 61% 60% 呼吸困難 15% 0% 13% 17% 18% 18% 味覚・ 嗅覚障害 27% 13% 28% 34% 28% 20% 記憶障害 18% 未評価 11% 16% 22% 24% 疲労 30% 未評価 21% 31% 33% 36% 高齢は危険因子だが,若い世代でも記憶障害も生じうる.
武漢で60歳以上の入院患者の 認知症のリスクは上昇する JAMA Neurol. March 8, 2022 (doi.org/10.1001/jamaneuro l.2022.0461) • 感染後生存者1438名と対照438名 の12ヵ月後の認知機能を評価した. • 認知症の有病率 12.4%. • 重症例ではTelephone Interview of Cognitive Status-40スコアが 非重症例および対照よりも低かった. 対照 非重症 重症
持続的な嗅覚障害は 認知症の予測因子である AAIC 2022 (Alzheimer’s Association International Conference) • アルゼンチンにてMHRより成人766名(55〜95歳)を抽出し, 1年間,前向きに追跡した(感染者88.4%,対照11.6%). • 持続的嗅覚障害は感染者の40%であったが,3か月過ぎて 持続する場合,認知機能障害がおよそ1.5倍高くなること が示された.
小括2 • COVID-19はアルツハイマー病のリスクを,2倍程度 上昇させ,そのリスクは1年以上持続する. • 多くのウイルス感染は認知症のリスクを上昇させる が,その作用はSARS-CoV-2ウイルスで強い. • 認知症を来しやすい要因として,高齢者,重症感染, 3ヶ月以上の嗅覚障害が報告されている.
COVID-19関連の認知障害 ー注目した画像研究ー
感染4か月半後,とくに高齢者で 眼窩前頭皮質などの萎縮が生じている. Nature march 7, 2022 (doi.org/10.1038/s41586 -022-04569-5) • UK Biobankに登録された51~81歳で, 感染前後の頭部MRI検査を比較した • 感染者401名と対照384名. (i) 対照 眼窩前頭皮質*,および海馬傍回の 灰白質厚および組織コントラストの 大幅な減少 (ii) 全脳サイズの大幅な減少 (iii) 対照より顕著な認知機能低下 感染者 (iv) これらの変化は,入院患者15名を 除いても確認された. *味覚・嗅覚を含む感覚,情動,意思決定,ストレス耐性
感染から11カ月後に脳の構造的・ 機能的異常が持続している Brain, awac384, https://doi.org/10.1093/br ain/awac384 Long COVID 86名と対照36名 全脳機能的結合解析とVoxel-based morphometry 眼窩前頭皮質と小脳領域間,そして 左右の海馬傍領域間の低結合性 灰白質体積の減少(皮質,辺縁系,小脳 領域),認知機能障害と有意な関連 入院患者でより顕著.ワクチン接種の有無との関連はなし
眼窩前頭皮質では組織損傷と 主にアストロサイトに感染を認める Proc Natl Acad Sci U S A. 2022 Aug 30;119(35):e2200960119 (doi.org/10.1073/pnas.22 00960119) • ワシントン大学の報告. COVID-19で死亡した26人から採取 した眼窩前頭領域*の脳組織で, 5人に組織傷害を認め, 全例でウイ ルス遺伝物質を認めた. • 全細胞の37%がスパイク蛋白陽性, 特にアストロサイトに多かった.
マカクザルの感染実験で老齢ザルでは 感染が嗅球から眼窩前頭皮質に及ぶ Cell Reports. Oct 12, 2022 (doi.org/10.1016/j.celrep. 2022.111573) 若年 老齢 高解像度顕微鏡
ヒト剖検例の検索で 嗅神経軸索は損傷している JAMA Neurol. April 11, 2022. (doi.org/10.1001/jamaneurol. 2022.0154)
嗅覚伝導路の異常信号は パンデミック当初から報告されていた① 25歳放射線技師,無嗅症発症1日後のMRI所見 ウイルスの嗅球と直回への侵入 JAMA Neurol. May 29, 2020 (doi:10.1001/jamaneurol.2020.2125)
嗅覚伝導路の異常信号は パンデミック当初から報告されていた② 96歳女性 発熱と全身けいれんにて入 院.入院2日前から,嗅覚 消失,意識障害,行動異常. 造影効果なし FLAIR DWI ADC 1.直回 2.前帯状回 3.第一前頭回極部 4.梨状皮質 5.扁桃体 6.前部海馬 Neurology 2021, 96; e645-e646
軽症感染患者の脳では 変化は生じているのか? Neurology. 2022 Dec 16:10.1212/WNL.0000000000201682. • 難治性てんかんに対する焦点切除術目的に 入院した症例 • 入院中に院内感染.発熱・呼吸器症状のみで 改善(中枢神経症状なし) • 感染後17日目に予定していた焦点切除術を 施行.切除した脳を調べたところ・・・
軽症感染でも脳の微小血管に 炎症が生じていた! Neurology. 2022 Dec 16:10.1212/WNL.0000000000201682. 後遺症として長期の頭痛を呈する患者でもこのような変化が生じている?
小括3 • 高齢者では感染後,眼窩前頭皮質の萎縮や機能障害 が生じやすい. • 嗅球から眼窩前頭皮質までの嗅覚伝導路にウイルス 感染や炎症の伝播が生じる可能性がある. • ヒトの軽症感染でも脳血管に炎症が生じていることが 示された.
COVID-19関連の認知障害 ー注目した病態研究ー
6つの病態仮説 (2023年1月) Nat Med. 2022;28:911-923 (doi.org/10.1038/s41591-022-01810-6) ①組織内にSARS-CoV-2ウイルスが残存すること(持続感染),②EBウイルスやHHV-6 ウイルスなどの再活性化を伴うまたは伴わない免疫調節異常,③腸内細菌叢への影響, ④自己免疫,分子模倣による免疫系のプライミング,⑤内皮機能障害を伴う微小血管血栓, ⑥脳幹および/または迷走神経における機能障害シグナル
ウイルス リザーバー 自己抗体 HZV;感覚神経節 CMV;マクロファージ EBV;B細胞 潜在ウイルスの 再活性化 臓器障害 Lancet Infect Dis Feb 14, 2023
ウイルススパイク蛋白が感染1年後の血漿に認められる 急性COVIDのみ 26名 Clin Infect Dis. 2023 Feb 8;76(3):e487-e490. Long COVID 37名 月 S1サブユニット 月 スパイク蛋白(S) 月 ヌクレオカプシド(N) 驚くべきことに,SARS-CoV-2陽性診断から数ヶ月後でも,PASC患者のほぼ65%で S,S1,Nのいずれかが検出された(Sは60%で検出)
脂肪組織への感染と 肥満患者が予後不良な理由 Sci Transl Med. 2022 Dec 7;14(674):eabm9151. 脂肪細胞や脂肪組織に存在するマクロファージ への感染による局所および全身性炎症の誘発 を通して,COVID19の重症化に寄与する可能性 が示唆された.
小児における扁桃とアデノイドの 持続感染 アデノイド 喉の奥のリンパ節の塊 Braz J Otorhinolaryngol. 2022;88:9. doi: 10.1016/j.bjorl.2022.10.016.
脳を含む非呼吸器系臓器での 持続感染と複製 Nature Dec 14, 2022 (doi.org/10.1038/s41586-02205542-y) 症状発現2週間の間に非呼吸器系臓 器(心筋,リンパ節,坐骨神経,眼組 織,中枢神経)でウイルスの複製が 確認され,症状発現後230日目でも ウイルス複製が確認された. 培養細胞を用いて,13日目の視床か ら複製能を持つSARS-CoV-2ウイル スを回収した.同ウイルスはヒト脳に 感染したのち複製する能力を有する ことが立証された.
ウイルスは各臓器で独立して 持続的に増殖している Nature Dec 14, 2022 (doi.org/10.1038/s41586-02205542-y) • ウイルスは各臓器で独立に増殖している. • 気道の検査でウイルス陰性になっても,患者のウイルスが消滅し たことを意味しない(持続感染). • 強い炎症は呼吸器系に特異的に見られるので,呼吸器系の症状 が出る. • 子供では,全身への感染がほとんど炎症を伴わないので症状が 出にくい. • ウイルスは脳に到達し,独自に増殖しうる.
EVウイルス再活性化と疲労 EBV再活性化を示唆する 血清学的証拠(早期抗 原拡散IgG陽性)は疲労 と強く関連(OR = 2.12) HIV感染も認知機能障害 と独立して関連(2.5). CJ Clin Invest. 2023 Feb 1;133(3):e163669
軽度の呼吸器感染でもミクログリア活性化や June 16, 2022 海馬の神経新生を障害する. Cell. (doi.org/10.1016/j.cell.2022.06.008) マウス・ヒト軽度の呼吸器感染 ケモカインCCL11(エオタキシン)を含む 若年マウスに老齢マウスの血漿を暴露させると 認知機能障害をきたす(Nature 477, 90–94, 2011) 神経炎症 髄鞘化の障害 神経新生の障害
SARS-CoV-2ウイルスが脳血管に影響を及ぼす機序 サイトカインの重要性を示唆する AL, et al. Brain, 2022;, awac270 感染ハムスター・ヒト剖検脳研究 Soung(doi.org/10.1093/brain/awac270) サイトカイン発現 → 血液脳関門破綻(IFNγ,IL-6,TNFβ ) → サイトカインや免疫細胞の脳への侵入 → ミクログリア活性化 海馬の神経新生抑制(IL-1βとIL-6) → ブレインフォグ・認知症など神経・精神症状
SARS-CoV-2ウイルスが脳血管に影響を及ぼす機序 Long COVID患者では血液脳関門の破綻と 脳容積の減少が相関する Research Square, Jan 23, 2023 (doi.org/10.21203/rs.3.rs-2069710/v2)
SARS-CoV-2ウイルスが脳血管に影響を及ぼす機序 ブレインフォグはウイルスRNAの medRxiv. Jan 19, 2023. 排除が遅い場合に生じる (doi.org/10.1101/2023.01.18.23284742 ) 急性症状発症から90日以上経過した時点でのbrain fogおよび筋痛は,年齢,性別,肥満, およびワクチン接種状況を調整すると,COVID-19急性期症状発症から28日以内のウイルス RNAクリアランスと負の相関を示した(brain fog:aRR 0.46,筋痛0.28)
なぜアルツハイマー病が増えるか? → もともと脳内にアルツハイマーの変化が あった人でその病理変化が加速する
アルツハイマー病病理変化を サイトカインが促進する可能性がある Transl Neurodegener. 2022 Sep 11;11(1):40 ACE2受容体への結合と発現抑制 アストロ サイト 活性化 ミクログリア 活性化 ほかにも ApoE4アリルが神経 炎症を増強する ADの海馬・側頭葉で Angiotensin II Ang II type 1 R Aβ,タウ凝集 炎症性サイトカイン (IL1β,IL6,TNFa) Angiotensin-(1-7) Mas receptor ACE2発現が増加し, ウイルスとの結合を 増強する等,指摘さ 神経変性 れている. Brain Sci. 2022;12:1405
もしやCOVID-19以外の ウイルス感染も神経疾患の 発症を促進するのでは?
ウイルス感染はCOVID-19にかぎらず,アルツハイマー病, ALSなど神経変性疾患発症の引き金となる! Neuron. 2023 Jan 11:S0896-6273(22)01147-3. ハザード比 FinnGen UKB ウイルス性脳炎 アルツハイマー病 30.72 22.06 ウイルス性脳炎 認知症 6.56 40.12 インフルエンザ肺炎 アルツハイマー病 4.11 2.60 インフルエンザ肺炎 ALS 1.81 7.91 インフルエンザ肺炎 認知症 2.87 6.12 インフルエンザ肺炎 パーキンソン病 1.72 2.98 インフルエンザ肺炎 血管性認知症 4.62 6.79 COVID-19は検討されていないが,上記以上のリスクと推測される
COVID-19 > インフルエンザ うつ症状 認知症 ブレインフォグ Lancet Psychiatry. Aug 17, 2022. doi:https://doi.org/10.1016/S2 215-0366(22)00260-7 128万人以上の国際的コホートに対する後方視的検討 COVID-19対一般的な呼吸器感染症の比較
小括4 • 認知症を含む神経後遺症の機序として,ウイルスの 持続感染が有力視されている. • 感染臓器(リザーバー)の検索が進み,免疫細胞,リン パ組織などが候補として見出されている. • もとから存在した神経変性病理をウイルス感染が促進 する可能性がある.
COVID-19関連の認知障害 ー注目の治療研究ー
ウイルスの持続感染の機序を解明し,臨床試験を 取り仕切る国際組織 LCRI が発足した https://lc19.org/ • 「ウイルス持続感染が long COVID の原因」という仮説を検証する. • とくにウイルスが潜む reservoir (例.HZV;感覚神経節,CMV; マクロファージ,EBV;B細胞)を明らかにすること,病態に基づく 治療薬を開発することが目的である.
Long COVID 神経症状に対する臨床試験 Nature. 2022 Aug;608(7922): 258260(doi.org/10.1038/d41586-02202140-w)を一部改変 • 抗ウイルス剤 (モルヌピラビル,ニルマトルビル+リトナビル,レムデシビル) • COVID-19ワクチン • コルヒチン,ステロイド(コルチゾール),シロリムス • 抗ヒスタミン薬(ファモチジン,ロラタジン) • RSLV-132(RNase-Fc fusion protein;血中を循環するRNAを除去) • 抗うつ剤(ボルチオキセチン) • 抗凝固薬カクテル • 高圧酸素療法(小規模ながらRCTで効果確認)
medRxiv November 05, 2022. (doi.org/10.1101/2022.11.03.22281 783) 抗ウイルス薬の効果 重症化のリスク因子が少なくとも1つあり,診断後30日間生存した患者を特定した. 陽性反応後5日以内にニルマトルビルを内服した9217人と,対照群4万7123人の 評価を90日後に行った. 認知機能障害 も抑制された 0 0.5 1.0
動物実験でワクチンは脳における ウイルス複製と障害を抑制する Nat Neurosci. 2023 Jan 9. doi: 10.1038/s41593-022-01242-y
インフルエンザワクチン接種は アルツハイマー病発症を抑制する! J Alzheimers Dis. 2022;88: 1061-1074 米国65歳以上(2009-2019) ワクチン接種の有無で, 93.5万組のペアを作成. 接種回数 0 3 6 接種者の5.1%(4.7万人), 非接種者の8.5%(7.9万人) がADを発症. RRは0.60,ARRは0.034
小括5 • 複数の臨床試験が進行中であるが,持続感染が病態 機序であれば抗ウイルス薬が有効であるかどうかが 注目される. • ワクチン接種はlong COVIDおよび神経変性疾患から 脳を保護するという意味で重要と考えられる. ご清聴,どうもありがとうございました!